第3章 力のつりあいと剛体

力の合成・分解
─ ベクトルによる統一的扱い

高校物理では、力の合成を平行四辺形の法則で、分解を作図で処理します。 これは視覚的に分かりやすく、2力の合成や直交分解では十分に使える道具です。

大学物理では、力をベクトルの成分で表し、合成は成分の足し算、つりあいは連立方程式として扱います。 作図に頼らないため、3力以上が複雑な角度で作用する場合でも機械的に解けるようになります。

この記事では、高校の平行四辺形の法則がベクトル加法の特殊な場合にすぎないことを示し、 成分表示を使うと力のつりあい問題が系統的に解けることを具体例で確認します。

1高校物理の道具を確認する

高校物理では、力の合成と分解を次のように扱います。

  • 力の合成:2力を隣り合う2辺とする平行四辺形を作図し、対角線を合力とする(平行四辺形の法則)
  • 力の分解:1つの力を、指定された2方向に作図で分ける
  • 力のつりあい:合力が0になること。3力の場合は「三角形の方法」で閉じた三角形を作る

この方法の特徴を整理しておきます。

  • 2力の合成・分解は作図で直感的に処理できる。角度が特殊(30°, 45°, 60°, 90°)なら三角比で計算もできる
  • 3力以上の合成では作図が煩雑になる。4力、5力の合成を平行四辺形で順に作図するのは非効率
  • 「三角形の方法」がなぜ成り立つかの説明が薄い。「つりあう3力は三角形を作る」と教わるが、その根拠は省略されることが多い

高校の方法で十分な場面も多くあります。 しかし、力の数が増えたり角度が一般的になったりすると、作図だけでは限界が見えてきます。

2大学の視点で見ると何が変わるのか

大学物理では、力の合成・分解をベクトルの成分表示として統一的に扱います。 M-1-3で学んだベクトルの成分表示がここで威力を発揮します。

高校 vs 大学:力の合成・分解
高校:作図で処理する
平行四辺形の法則で合力を求める。分解は図を描いて2方向に分ける。
視覚的に分かりやすいが、力の数が増えると煩雑。
大学:成分の足し算で処理する
各力を $x$ 成分と $y$ 成分に分解し、成分ごとに足す。合成も分解も同じ操作。
何力でも同じ方法で機械的に計算できる。
高校:つりあいは「合力 = 0」
3力なら三角形の方法。4力以上は作図が困難。
大学:つりあいは連立方程式
$\sum F_x = 0$、$\sum F_y = 0$ の2本の方程式を解く。
何力でも同じ手順で系統的に解ける。
高校:ラミの定理は暗記
$\dfrac{F_1}{\sin\alpha_1} = \dfrac{F_2}{\sin\alpha_2} = \dfrac{F_3}{\sin\alpha_3}$ を公式として覚える。
大学:ラミの定理は成分表示から導ける
つりあい条件の成分表示から自然に出てくる結果。
この記事で得られること

力の合成を「成分の足し算」として実行できるようになる。 平行四辺形を描く必要がなくなり、何力であっても同じ方法で合力を求められます。

つりあい条件を連立方程式として立てられるようになる。 $\sum F_x = 0$、$\sum F_y = 0$ という2本の方程式に帰着させることで、未知の力や角度を求められます。

ラミの定理がなぜ成り立つか理解できる。 「覚える公式」から「導ける結果」に変わります。

高校の「三角形の方法」の根拠を説明できるようになる。 ベクトルの加法として見ることで、なぜ3力が三角形を作るのかが分かります。

3力のベクトル成分表示

M-1-3で学んだように、ベクトルは成分で表すことができます。 力もベクトルですから、同じ方法が使えます。

力の成分表示

大きさ $F$ で、$x$ 軸正の方向から角度 $\theta$ の方向に作用する力 $\vec{F}$ は:

$$\vec{F} = (F_x,\, F_y) = (F\cos\theta,\, F\sin\theta)$$

$F_x = F\cos\theta$ が $x$ 成分、$F_y = F\sin\theta$ が $y$ 成分。 逆に、成分から大きさと方向を求めるには $F = \sqrt{F_x^2 + F_y^2}$、$\tan\theta = F_y / F_x$。

合力の計算

2つの力 $\vec{F}_1 = (F_{1x},\, F_{1y})$ と $\vec{F}_2 = (F_{2x},\, F_{2y})$ の合力は、成分ごとに足すだけです。

$$\vec{F}_1 + \vec{F}_2 = (F_{1x} + F_{2x},\, F_{1y} + F_{2y})$$

これは $N$ 個の力に対しても同様です。

N個の力の合力

$$\vec{F}_{\text{合}} = \sum_{i=1}^{N} \vec{F}_i = \left(\sum_{i=1}^{N} F_{ix},\, \sum_{i=1}^{N} F_{iy}\right)$$

各力を成分に分解し、$x$ 成分どうし、$y$ 成分どうしを足すだけ。力が何個であっても手順は同じ。
平行四辺形の法則の正体

高校で学ぶ「平行四辺形の法則」は、ベクトルの加法を幾何学的に表現したものです。

2つのベクトルを成分で足すと、その結果はまさに平行四辺形の対角線に一致します。 つまり、平行四辺形の法則は「成分の足し算」を図で描いたものにすぎません。

大学の視点からは、平行四辺形の法則はベクトル加法の一つの表現であり、 成分表示という別の表現のほうが計算には便利であるということになります。

落とし穴:角度の基準を統一する

誤:力ごとに「水平方向からの角度」「鉛直方向からの角度」を混在させる

正:$x$ 軸正の方向を基準として、反時計回りを正と統一する

角度の基準がばらばらだと $\cos$ と $\sin$ が入れ替わり、符号ミスの原因になります。 座標系を設定したら、すべての力を同じ基準で成分に分解してください。

4力のつりあい条件の成分表示

物体が静止している(あるいは等速直線運動している)とき、物体に作用する力の合力は $\vec{0}$ です。 これがつりあいの条件です。

力のつりあい条件(成分表示)

$$\sum \vec{F} = \vec{0} \quad \Longleftrightarrow \quad \begin{cases} \sum F_x = 0 \\ \sum F_y = 0 \end{cases}$$

ベクトルの等式 $\vec{F} = \vec{0}$ は、$x$ 成分と $y$ 成分がそれぞれ $0$ であることと同値。 つりあいの問題は、この2本の連立方程式を解くことに帰着される。

「三角形の方法」はなぜ成り立つか

高校で教わる「3力のつりあいでは3力が三角形を作る」という方法は、ベクトル加法から説明できます。

3つの力 $\vec{F}_1$、$\vec{F}_2$、$\vec{F}_3$ がつりあうとき:

$$\vec{F}_1 + \vec{F}_2 + \vec{F}_3 = \vec{0}$$

これは $\vec{F}_1 + \vec{F}_2 = -\vec{F}_3$ と書き換えられます。 つまり、$\vec{F}_1$ と $\vec{F}_2$ を順に「矢印をつなげて」足した結果が $-\vec{F}_3$($\vec{F}_3$ と逆向き)になります。

$\vec{F}_1$、$\vec{F}_2$、$\vec{F}_3$ を順にベクトルとしてつなげると、出発点に戻ってきます。 これが「3力が閉じた三角形を作る」ことの意味です。

N力のつりあいと多角形

同じ論理は $N$ 個の力にも拡張できます。 $N$ 個の力がつりあうとき、$\vec{F}_1 + \vec{F}_2 + \cdots + \vec{F}_N = \vec{0}$ なので、 力のベクトルを順につなげると閉じた多角形を作ります。

3力なら三角形、4力なら四角形。しかし、多角形の作図は $N$ が大きくなると非現実的です。 成分表示による連立方程式のほうが、はるかに実用的です。

53力のつりあいとラミの定理

高校物理では、3力のつりあいに関する便利な公式としてラミの定理を学びます。 ここでは、つりあい条件の成分表示からラミの定理を導出します。

ラミの定理の内容

1点に3つの力 $\vec{F}_1$、$\vec{F}_2$、$\vec{F}_3$ が作用してつりあっているとき、 各力の対角(その力と反対側にできる角度)を $\alpha_1$、$\alpha_2$、$\alpha_3$ とすると:

ラミの定理

$$\frac{F_1}{\sin\alpha_1} = \frac{F_2}{\sin\alpha_2} = \frac{F_3}{\sin\alpha_3}$$

$\alpha_1$ は $\vec{F}_2$ と $\vec{F}_3$ のなす角、$\alpha_2$ は $\vec{F}_1$ と $\vec{F}_3$ のなす角、$\alpha_3$ は $\vec{F}_1$ と $\vec{F}_2$ のなす角。

成分表示からの導出

ラミの定理の導出

3力がつりあうので、$\vec{F}_1 + \vec{F}_2 + \vec{F}_3 = \vec{0}$ です。

これは $\vec{F}_1 + \vec{F}_2 = -\vec{F}_3$ と書けるので、3力は閉じた三角形を作ります。

この三角形に正弦定理を適用します。三角形の辺の長さは $F_1$、$F_2$、$F_3$ であり、 各辺の対角(三角形の内角)は $\pi - \alpha_1$、$\pi - \alpha_2$、$\pi - \alpha_3$ です。

正弦定理より:

$$\frac{F_1}{\sin(\pi - \alpha_1)} = \frac{F_2}{\sin(\pi - \alpha_2)} = \frac{F_3}{\sin(\pi - \alpha_3)}$$

$\sin(\pi - \alpha) = \sin\alpha$ なので:

$$\frac{F_1}{\sin\alpha_1} = \frac{F_2}{\sin\alpha_2} = \frac{F_3}{\sin\alpha_3}$$

ラミの定理は「力の三角形 + 正弦定理」

ラミの定理は、3力のつりあいが作る三角形(ベクトルの加法から来る)に、 高校数学で学ぶ正弦定理を適用しただけの結果です。

このように見れば、ラミの定理は「暗記すべき特別な公式」ではなく、 「ベクトルのつりあい + 正弦定理」という2つの既知の道具を組み合わせた帰結であることが分かります。

落とし穴:ラミの定理は「3力」限定

誤:4力以上のつりあいにもラミの定理を使おうとする

正:ラミの定理は正弦定理から導かれるので、三角形 = 3力のつりあい専用

4力以上のつりあいでは、成分表示による連立方程式を使う必要があります。 成分表示はラミの定理より汎用的な道具です。

6応用 ─ 複数の力を成分で系統的に解く

成分表示の真価は、複数の力が一般的な角度で作用する場面で発揮されます。 具体例で確認しましょう。

例:斜面上の物体に3力が作用する場合

傾き $\theta$ の斜面上に質量 $m$ の物体が静止しています。 物体には重力 $mg$(鉛直下向き)、垂直抗力 $N$(斜面に垂直)、静止摩擦力 $f$(斜面に沿って上向き)が作用します。

座標系の選択:斜面に沿う方向を $x$ 軸(上向き正)、斜面に垂直な方向を $y$ 軸(斜面から離れる向き正)とします。

各力の成分を書き下します。

$x$ 成分(斜面方向) $y$ 成分(斜面垂直方向)
重力 $mg$ $-mg\sin\theta$ $-mg\cos\theta$
垂直抗力 $N$ $0$ $N$
静止摩擦力 $f$ $f$ $0$

つりあい条件 $\sum F_x = 0$、$\sum F_y = 0$ を適用します。

$$x:\quad f - mg\sin\theta = 0 \quad \Longrightarrow \quad f = mg\sin\theta$$

$$y:\quad N - mg\cos\theta = 0 \quad \Longrightarrow \quad N = mg\cos\theta$$

成分表示を使えば、力のつりあいは表を作って成分を書き出し、各成分の和を $0$ とおく連立方程式に帰着します。 力の数が増えても、表の行が増えるだけで手順は変わりません。

座標系の選び方で計算量が変わる

上の例で、もし水平・鉛直を座標軸に選んでいたら、垂直抗力 $N$ と摩擦力 $f$ の両方に三角関数が必要になり、 式が複雑になります。

斜面に沿った座標系を選ぶと、垂直抗力と摩擦力の成分が単純になります。 座標系は問題に合わせて自由に選べます。計算が楽になる方向を選ぶのがコツです。

7つながりマップ

力の合成・分解のベクトル表現は、力学のさまざまな場面で基盤となります。

  • ← M-1-3 ベクトルと座標系:ベクトルの成分表示と加法の基礎。この記事の前提知識。
  • → M-3-2 剛体のつりあいとモーメント:力のつりあい($\sum\vec{F} = \vec{0}$)に加えて、回転のつりあい($\sum\vec{\tau} = \vec{0}$)も考える。
  • → M-2-1 ニュートンの運動の法則:つりあいでないとき($\sum\vec{F} \neq \vec{0}$)には、力の合力が加速度を生む。$\vec{F} = m\vec{a}$ も成分ごとに立てる。
  • → M-4-1 運動量保存則:運動量の保存もベクトルの成分表示で扱う。2次元の衝突問題で威力を発揮する。

📋まとめ

  • 高校の「平行四辺形の法則」は、ベクトルの加法を図で表現したものにすぎない
  • 力をベクトルの成分で表すと、合成は成分の足し算に、分解は三角関数による成分計算に帰着する
  • 力のつりあい条件は $\sum F_x = 0$、$\sum F_y = 0$ の連立方程式として扱える
  • 3力のつりあいでは力が閉じた三角形を作り、正弦定理を適用するとラミの定理が得られる
  • 成分表示を使えば、力の数や角度に関わらず系統的につりあい問題を解ける

確認テスト

Q1. 大きさ $5$ N で $x$ 軸から $60°$ の方向に作用する力の $x$ 成分と $y$ 成分を求めてください。

▶ クリックして解答を表示$F_x = 5\cos 60° = 2.5$ N、$F_y = 5\sin 60° = \dfrac{5\sqrt{3}}{2} \approx 4.33$ N

Q2. 力のつりあい条件を成分表示で書いてください。

▶ クリックして解答を表示$\sum F_x = 0$ かつ $\sum F_y = 0$。ベクトルの等式 $\sum\vec{F} = \vec{0}$ は、各成分がそれぞれ $0$ であることと同値。

Q3. 3力のつりあいで「三角形の方法」が成り立つ理由を、ベクトルの加法を用いて説明してください。

▶ クリックして解答を表示$\vec{F}_1 + \vec{F}_2 + \vec{F}_3 = \vec{0}$ が成り立つとき、3つの力ベクトルを順につなげると出発点に戻る。これは3つのベクトルが閉じた三角形を作ることを意味する。

Q4. ラミの定理はどのような場面でのみ使える公式ですか。その理由も述べてください。

▶ クリックして解答を表示3力のつりあいの場面でのみ使える。ラミの定理は力の三角形に正弦定理を適用して導かれるため、三角形 = 3力の場合に限定される。4力以上では成分表示による連立方程式を使う。

10演習問題

力の合成・分解と、つりあい条件の成分表示を実際の問題で確認しましょう。

A 基礎レベル

3-1-1 A 基礎 成分表示

次の2力の合力の大きさと方向を成分表示を用いて求めよ。

$\vec{F}_1$:大きさ $6$ N、$x$ 軸正の方向

$\vec{F}_2$:大きさ $8$ N、$x$ 軸から $90°$ の方向($y$ 軸正の方向)

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

合力の大きさ $F = 10$ N、$x$ 軸からの角度 $\theta = \arctan\dfrac{4}{3} \approx 53.1°$

解説

$\vec{F}_1 = (6,\, 0)$、$\vec{F}_2 = (0,\, 8)$

合力 $\vec{F} = (6 + 0,\, 0 + 8) = (6,\, 8)$

$F = \sqrt{6^2 + 8^2} = \sqrt{100} = 10$ N

$\tan\theta = 8/6 = 4/3$ より $\theta \approx 53.1°$

B 発展レベル

3-1-2 B 発展 つりあい条件 斜面

傾き $30°$ の滑らかな斜面上に質量 $2.0$ kg の物体が置かれ、斜面に沿った上向きの力 $T$ で引かれて静止している。重力加速度を $g = 9.8$ m/s$^2$ とする。

(1) 斜面に沿う方向と垂直な方向を座標軸にとり、各力の成分を書け。

(2) つりあい条件から $T$ と垂直抗力 $N$ を求めよ。

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

(1) 重力:$(-mg\sin 30°,\, -mg\cos 30°)$、垂直抗力:$(0,\, N)$、張力:$(T,\, 0)$

(2) $T = mg\sin 30° = 9.8$ N、$N = mg\cos 30° = 9.8\sqrt{3} \approx 17.0$ N

解説

斜面方向を $x$ 軸(上向き正)、斜面垂直方向を $y$ 軸に取ります。

$x$ 方向:$T - mg\sin 30° = 0$ より $T = 2.0 \times 9.8 \times 0.5 = 9.8$ N

$y$ 方向:$N - mg\cos 30° = 0$ より $N = 2.0 \times 9.8 \times \dfrac{\sqrt{3}}{2} = 9.8\sqrt{3} \approx 17.0$ N

採点ポイント
  • 座標系を明示する(2点)
  • 重力の成分分解が正しい(3点)
  • つりあい条件を正しく立式する(3点)

C 応用レベル

3-1-3 C 応用 3力のつりあい ラミの定理

天井の2点 A, B から2本の糸で質量 $m$ の物体を吊り下げている。糸 A が鉛直方向となす角は $30°$、糸 B が鉛直方向となす角は $60°$ である。

(1) 成分表示による連立方程式を立て、糸 A の張力 $T_A$ と糸 B の張力 $T_B$ を $m$, $g$ で表せ。

(2) ラミの定理を使って同じ結果が得られることを確認せよ。

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

(1) $T_A = \dfrac{\sqrt{3}}{2}\,mg$、$T_B = \dfrac{1}{2}\,mg$

(2) ラミの定理からも同じ結果が得られる(下記参照)。

解説

(1) 成分表示による方法

水平方向を $x$ 軸(右向き正)、鉛直方向を $y$ 軸(上向き正)に取ります。

$x$:$-T_A\sin 30° + T_B\sin 60° = 0$ → $-\dfrac{1}{2}T_A + \dfrac{\sqrt{3}}{2}T_B = 0$

$y$:$T_A\cos 30° + T_B\cos 60° - mg = 0$ → $\dfrac{\sqrt{3}}{2}T_A + \dfrac{1}{2}T_B = mg$

第1式より $T_A = \sqrt{3}\,T_B$。第2式に代入して $\dfrac{3}{2}T_B + \dfrac{1}{2}T_B = mg$ → $T_B = \dfrac{1}{2}mg$。

$T_A = \sqrt{3} \times \dfrac{1}{2}mg = \dfrac{\sqrt{3}}{2}mg$。

(2) ラミの定理による方法

3力($T_A$、$T_B$、$mg$)がつりあっています。各力の対角は:

$T_A$ の対角($T_B$ と $mg$ のなす角)= $180° - 60° = 120°$

$T_B$ の対角($T_A$ と $mg$ のなす角)= $180° - 30° = 150°$

$mg$ の対角($T_A$ と $T_B$ のなす角)= $30° + 60° = 90°$

ラミの定理:$\dfrac{T_A}{\sin 120°} = \dfrac{T_B}{\sin 150°} = \dfrac{mg}{\sin 90°}$

$\dfrac{mg}{\sin 90°} = mg$ より、$T_A = mg\sin 120° = \dfrac{\sqrt{3}}{2}mg$、$T_B = mg\sin 150° = \dfrac{1}{2}mg$。

成分表示による結果と一致しました。

採点ポイント
  • 座標系を明示し、各力の成分を正しく書く(3点)
  • 連立方程式を正しく解く(3点)
  • ラミの定理の対角を正しく求める(2点)
  • 両方法で結果が一致することを確認(2点)